本当は火曜日にアップするはずだったのに、カリアゲ男がいらんもの打ち上げたせいで今日になってしまった。
1985年公開の「ロッキー4 炎の友情」をスタローン監督が再編集した「ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV」の鑑賞記事である。
(ネタバレしまくりです)
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8月19日公開のこの映画、たとえ火曜日にアップしたとしても、時期を逸していることは否めない。
なんで今ごろこんな記事を書いているかと言うと、札幌の公開が9月30日だったから。
待ちに待ったぜよ、ロッキー・バルボア!
私のロッキー愛については「僕はこんな映画を観てきた~『ロッキー』シリーズ5本」で書いたので、そちらをご一読ください。
その中でも特に好きなのが、この「ロッキー4」。
当時はラズベリー賞をかなりにぎわせていたけど、そんなの見る目のない連中のたわごとだ。
世にボクシング映画はあまたあるが、「ロッキー4」こそ最高峰であると信じて疑わない。
そんな名作にごっそり手を入れて新しく生まれ変わらせたのが、今回の「ロッキーVSドラコ」。
元々91分の映画に未公開シーンを42分追加して94分…って計算おかしくない?
ディレクターズ・カットを観られるのはありがたいけど、全然別物になっちゃうのはいやだなあ。
期待と不安が入り乱れながら、札幌での公開を首長竜で待っていたというわけだ。
そんなこんなで一日も早く観たかったけど、混雑はイヤイヤ。
私が観てきたのは、公開初日と週末を飛ばした10月3日の月曜日だ。
前日の日曜日は、「ロッキー」から「ロッキー4」まで4本イッキミの「ロッキー祭り」を勝手開催。
どれもクライマックスで号泣するという涙腺ゆるゆる状態で寝床へイン。
翌日は興奮冷めやらぬまま、劇場のシートに身を沈めた。
ぱっと周りを見渡すと、やっぱり同世代のおじさんが多いわー。
80年代映画ファン万歳!
そんなこんなで始まった「ロッキーVSドラコ」。
観終わっての感想は…
なまらよくなった!
まず、不安に感じていた点について。
「ロッキー4」の最大のポイントは、映画史に残る胸アツなモンタージュが盛りだくさんなところだ。
どれかひとつぐらいカットされちゃうかも…と覚悟していたのだが、全部残っていた!
特に最初のモンタージュが一番危ないと予想していたので、「No Easy Way Out」のイントロが流れたときは、マスクの下で「よし!」と思わず声を出しちゃった。
クライマックスのファイトシーンなんか、カットが増えて逆に長くなっていたね。
ただ、エンドロールについてはオリジナルの方に軍配を上げざるを得ない。
オリジナルでは「Hearts on Fire」の演奏にちゃんとエンドがあって、小さくなっていくロッキーの画にマッチしていた。
対してこちらはサントラ収録と同じフェードアウトバージョンで、曲にイマイチ締まりがない。
モンタージュそのものについても、オリジナルは曲の構成と映画の内容が見事に連動していたが、こちらはそこまでのクオリティがなかった。
最後の最後だけはオリジナルのままにしてほしかったなあ。
不満と言えばそれぐらいのもので、あとは「ロッキーVSドラゴ」の方が格段にいい。
余計だったロボットが跡形もなく消され、その影響でポーリーとロッキージュニアのシーンも激減。
代わりにロッキーとアポロとドラゴとデュークの出番やセリフが増えて、物語がシンプルかつ強靭になった。
激しいトレーニングで贅肉をそぎ落とし、それ以上の筋肉をつけて帰ってきたという感じだ。
ロッキーとアポロの友情にスポットが当てられ、ドラゴのキャラも厚みを増した。
「ロッキー3」の途中まで敵側だったデュークも、アポロの葬式とソ連でのトレーニングを経て完全にロッキー陣営に入った。
これでドラゴとの殴り合いにも一層力が入るってもんよね。
それから、あの小さくて大きな変更点にも触れておかなくてはなるまい。
ラストのソ連首脳陣の行動だ。
あれを観てびっくりした旧バージョンファンは多かっただろうね。
「こんな逆パターンも撮っていたんだ」という驚きもさることながら、「これも時代だなあ」と感慨にふけってしまった。
公開当時、厳しい冷戦が続いていたからこそ、「こうあってほしい」という強烈なメッセージを感じたあの場面。
実際あのあとソ連はゴルバチョフの下でペレストロイカに着手し、冷戦は終わりを告げたのだから、「ロッキー4」の先見の明はもっと称賛されてしかるべきだ。
しかしあれから37年がたち、世界はまた愚かで取り返しのつかない過ちの淵に立っている。
ヒトラーに匹敵する極悪戦争犯罪人が、今まさに核のボタンを押そうとしているのだから。
現実の地球破滅の脅威を前に、オリジナルと同じ場面を流すのは誰のためにもならないとスタローンは考えたんじゃないかな。
「誰でも変われるんだ!」という叫びが、オリジナルより尻すぼみになっていたように聞こえるのは、少々うがった見方かしら。
私は、拍手するゴルビー似のおえらいさんが好きだったけどね。
プで始まる頭のおかしい大統領には、この映画を観て己の愚行を省みてほしいわ。
話を戻して、エンドロール以外は見事にパワーアップした本作。
今後「ロッキー4」はこちらが正編ということでいいんじゃないかな。
大好きな映画がますます大好きになりました。
1985年公開の「ロッキー4 炎の友情」をスタローン監督が再編集した「ロッキーVSドラゴ:ROCKY IV」の鑑賞記事である。
(ネタバレしまくりです)
8月19日公開のこの映画、たとえ火曜日にアップしたとしても、時期を逸していることは否めない。
なんで今ごろこんな記事を書いているかと言うと、札幌の公開が9月30日だったから。
待ちに待ったぜよ、ロッキー・バルボア!
私のロッキー愛については「僕はこんな映画を観てきた~『ロッキー』シリーズ5本」で書いたので、そちらをご一読ください。
その中でも特に好きなのが、この「ロッキー4」。
当時はラズベリー賞をかなりにぎわせていたけど、そんなの見る目のない連中のたわごとだ。
世にボクシング映画はあまたあるが、「ロッキー4」こそ最高峰であると信じて疑わない。
そんな名作にごっそり手を入れて新しく生まれ変わらせたのが、今回の「ロッキーVSドラコ」。
元々91分の映画に未公開シーンを42分追加して94分…って計算おかしくない?
ディレクターズ・カットを観られるのはありがたいけど、全然別物になっちゃうのはいやだなあ。
期待と不安が入り乱れながら、札幌での公開を首長竜で待っていたというわけだ。
そんなこんなで一日も早く観たかったけど、混雑はイヤイヤ。
私が観てきたのは、公開初日と週末を飛ばした10月3日の月曜日だ。
前日の日曜日は、「ロッキー」から「ロッキー4」まで4本イッキミの「ロッキー祭り」を勝手開催。
どれもクライマックスで号泣するという涙腺ゆるゆる状態で寝床へイン。
翌日は興奮冷めやらぬまま、劇場のシートに身を沈めた。
ぱっと周りを見渡すと、やっぱり同世代のおじさんが多いわー。
80年代映画ファン万歳!
そんなこんなで始まった「ロッキーVSドラコ」。
【ロッキーVSドラコ 予告編】
観終わっての感想は…
なまらよくなった!
まず、不安に感じていた点について。
「ロッキー4」の最大のポイントは、映画史に残る胸アツなモンタージュが盛りだくさんなところだ。
- 「No Easy Way Out」にのせたシリーズの名場面集
- 「Training Montage」にのせた雪山でのトレーニングシーン
- 「Hearts on Fire」にのせた雪山でのトレーニングシーンPart2
- 「War」にのせたロッキーVSドラゴのファイトシーン
- 「Hearts on Fire」にのせたエンドロール
どれかひとつぐらいカットされちゃうかも…と覚悟していたのだが、全部残っていた!
特に最初のモンタージュが一番危ないと予想していたので、「No Easy Way Out」のイントロが流れたときは、マスクの下で「よし!」と思わず声を出しちゃった。
クライマックスのファイトシーンなんか、カットが増えて逆に長くなっていたね。
ただ、エンドロールについてはオリジナルの方に軍配を上げざるを得ない。
オリジナルでは「Hearts on Fire」の演奏にちゃんとエンドがあって、小さくなっていくロッキーの画にマッチしていた。
対してこちらはサントラ収録と同じフェードアウトバージョンで、曲にイマイチ締まりがない。
モンタージュそのものについても、オリジナルは曲の構成と映画の内容が見事に連動していたが、こちらはそこまでのクオリティがなかった。
最後の最後だけはオリジナルのままにしてほしかったなあ。
不満と言えばそれぐらいのもので、あとは「ロッキーVSドラゴ」の方が格段にいい。
余計だったロボットが跡形もなく消され、その影響でポーリーとロッキージュニアのシーンも激減。
代わりにロッキーとアポロとドラゴとデュークの出番やセリフが増えて、物語がシンプルかつ強靭になった。
激しいトレーニングで贅肉をそぎ落とし、それ以上の筋肉をつけて帰ってきたという感じだ。
ロッキーとアポロの友情にスポットが当てられ、ドラゴのキャラも厚みを増した。
「ロッキー3」の途中まで敵側だったデュークも、アポロの葬式とソ連でのトレーニングを経て完全にロッキー陣営に入った。
これでドラゴとの殴り合いにも一層力が入るってもんよね。
それから、あの小さくて大きな変更点にも触れておかなくてはなるまい。
ラストのソ連首脳陣の行動だ。
あれを観てびっくりした旧バージョンファンは多かっただろうね。
「こんな逆パターンも撮っていたんだ」という驚きもさることながら、「これも時代だなあ」と感慨にふけってしまった。
公開当時、厳しい冷戦が続いていたからこそ、「こうあってほしい」という強烈なメッセージを感じたあの場面。
実際あのあとソ連はゴルバチョフの下でペレストロイカに着手し、冷戦は終わりを告げたのだから、「ロッキー4」の先見の明はもっと称賛されてしかるべきだ。
しかしあれから37年がたち、世界はまた愚かで取り返しのつかない過ちの淵に立っている。
ヒトラーに匹敵する極悪戦争犯罪人が、今まさに核のボタンを押そうとしているのだから。
現実の地球破滅の脅威を前に、オリジナルと同じ場面を流すのは誰のためにもならないとスタローンは考えたんじゃないかな。
「誰でも変われるんだ!」という叫びが、オリジナルより尻すぼみになっていたように聞こえるのは、少々うがった見方かしら。
私は、拍手するゴルビー似のおえらいさんが好きだったけどね。
プで始まる頭のおかしい大統領には、この映画を観て己の愚行を省みてほしいわ。
話を戻して、エンドロール以外は見事にパワーアップした本作。
今後「ロッキー4」はこちらが正編ということでいいんじゃないかな。
大好きな映画がますます大好きになりました。
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