セミリタイアのバイブル的存在である、群ようこの「れんげ荘」シリーズ。

その第6弾となる「おネコさま御一行 れんげ荘物語」を読んだので、今日はその感想などを。



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ここ最近は2年に1冊ペースだったのに、今回はわずか1年しか空いていない。

出せば売れる人気シリーズだから、「先生、これからは毎年出していきましょう」と担当に言われたのかな。

キョウコさんの動向は私も気になるので、年1回更新のブログ的な趣きで書いてもらえるとありがたい。


小説にするほどの事件が起きるわけでもないのは相変わらず。

物語の前半は、田舎のうざい人間関係について、モデルのチユキさんとのトークが続く。

そのあとは、「こっちに一緒に住まない?」と義姉から誘われるいつもの流れ。

ひとりで気楽に暮らしたいキョウコは今回もまたうにゃうにゃと断るのだが、ここで大きな変化が。

実家におネコさま御一行が住み着いたのだ。

世の中すべてのねこに目がないキョウコは、この誘惑に打ち勝つことができるのか?

まあ、勝てるわけないよね。

キョウコのねこバカ愛は、ぜひ本書を手に取って確認していただきたい。



あとは、読んでいて付箋をつけた名文の紹介コーナー。

実際、あれだけ身を粉にして、社員一同が必死になる必要って、あったのだろうか。(中略)そのなかのひとつのコマとして、キョウコは働かされていたのだ。
今のキョウコはひとつのコマでもなく、ただ一人の自分として生活している。名前が知られた大会社に勤めていたことなんてどうだっていい。勤めていたときは、それによって優遇されていた部分も、ちやほやされている部分も多々あったと思うけど、今はどうでもいい。褒められるならうれしいが、今の自分にはそんなところは特にないと自覚している。宮沢賢治のように、「ホメラレモセズ、クニモサレズ」が目標だ。
(P86-87)

私もサラリーマン時代は必死に働いていたし、その結果悪くない給料をもらっていた。

そのおかげでセミリタイアできたので、あれが無駄だったとは思っていない。

ただ確かに、「あんなに必死になる必要があったかな」と首をかしげるところもなくはない。

だから、今の達観度はキョウコと似たり寄ったりだ。

「ホメラレモセズ、クニモサレズ」は、私にとっても理想だなー。


窓の外ではスズメが何羽かやってきて、お互いに鳴き交わしている。(中略)昔、イヌ語やネコ語の翻訳機が売られていたけれど、その鳥版を出してくれればいいのにと思った。しかし、
「この部屋のばばあ、餌もくれないのかよ」
「あの顔を見たら、くれそうもないのがわかるだろう。おまけにいつも同じ服しか着てないぜ」
「ずっと部屋にいるよ。他にやることないのかな」
などといわれていたのがわかったら、人間にいわれるよりも、ダメージが大きすぎる。
(P98-99)

こんな中傷、私ならショックで24時間は立ち直れないね。

それでもまだ人間相手なら「うっせーわ」で済むけど、スズメに言われたら返しようがないもの。

しかも図星だし。

「もっとおいしいカリカリ出してよね。今のは飽きたっつーの」
「映画ばっかり観てないで、少しは人の役に立つことしたらどう?」
「50過ぎのおっさんが同じ部屋をパンイチで歩き回るとか地獄かよ」

なんて、うちのねこちゃん思ってないよね? ね?

私も翻訳機はいらないです。怖いので。



この第6弾にはなかったけど、次回はコロナ禍のキョウコさんを読んでみたいな。

早期リタイアと自粛生活の相性は意外にいい、なんて話だと共感の嵐間違いなしだ。

1年後の第7弾「ひきこもっても幸せ~れんげ荘物語」に期待しております。


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