セミリタイアのバイブル的存在である「れんげ荘」シリーズ。
その第4弾、「散歩するネコ れんげ荘物語」が今年の初めに出た。
やっと読むことができたので、今日はその感想などを。
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【れんげ荘シリーズ関連記事】
最初の「れんげ荘」が2009年だったので、とうとう10年がたったことになる。
セミリタイア5年目の後輩として、まずはお祝いを申し上げたい。
キョウコさん、無職生活10周年おめでとうございます!
本作でも安定の「何もしない感」を見せてくれるキョウコだが、こんな本が売れるってなんかすごいわ。
どんな小説だって、なにがしかの事件が起こるからストーリーが展開するもの。
ところが、ほかの小説でそれに匹敵するようなことは、キョウコの日常には起こらない。
あるとすれば、「最近ぶっちゃん(近所のネコ)を見ない」とか、「タナカイチロウ(市役所の人)がときどき様子を見に来る」とか、そんな話ばかり。
こんな主人公で「一冊書け」と言われても、途方に暮れてしまうだろう。
でもこのシリーズはそこがいいのよね。
仕事をまったくせず、身内からも適度な距離を置き、ただひたすらシンプルな日々を送るキョウコの姿にはなぜか癒されてしまうのだ。
大半の読者はキョウコと違って働いているから、ああいう無風な生活にあこがれちゃうんだろうね。
気づいたんだけど、これって早期リタイアブログと同じ構図じゃない?
この手のブログの読者って現役バリバリの社会人が大半のはず。
人それぞれ温度差はあれど、「早期リタイアしたいなあ」と思う人が読むんじゃないのかな。
「そんなの認めん!」っていう人は絶対に読まないよね。
もちろん、すでに早期リタイアした人が読むケースも多いだろう。
私も毎日気になるセミリタブログを巡回しているが、参考になることもあれば、あるある話に膝を打つこともある。
これと同じ要素が、この「れんげ荘」シリーズにもあるのだ。
これは、何も社会貢献をしていない自分を卑下したキョウコの心の葛藤。
「働かざる者食うべからず」の日本では、自ら進んで無職になったとしても悩ましく感じる瞬間があるのだ。
月10万円生活の大変さがわかる一節だ。
しかし、これができなければ「働かないの」という自由も手に入らないのだ。
私にはここまでのストイックさはないので、キョウコに対しては尊敬の念しかない。
これはお隣りのクマガイさんの弁。
さすが人生の先輩、腹が据わっております。
こういう言葉や思いは、実際に同じ境遇だからこそ胸に沁みてくる。
第4弾ともなると、小説のネタになるようなこともほとんど起こらないのだが、そこにまた共感しちゃうのよね。
え? お前のネタ切れブログみたいだって?
いやいや、あっちは本になって印税を稼いでいるけど、このブログは全然お金になっておりません。
うーん、何が違うんだろう?
ちなみ本作は、かつてないほどネコ愛がダダ洩れしていて、そこもまた共感の嵐。
このまま5作目、6作目と続けていただいて、キョウコの人生と彼女をとりまく人々(ネコ含む)の物語をリアルタイムで追ってほしい。
これはパソコンを持っていないキョウコが、数年に一回更新するブログみたいなもんだから。
その第4弾、「散歩するネコ れんげ荘物語」が今年の初めに出た。
やっと読むことができたので、今日はその感想などを。
【れんげ荘シリーズ関連記事】
最初の「れんげ荘」が2009年だったので、とうとう10年がたったことになる。
セミリタイア5年目の後輩として、まずはお祝いを申し上げたい。
キョウコさん、無職生活10周年おめでとうございます!
本作でも安定の「何もしない感」を見せてくれるキョウコだが、こんな本が売れるってなんかすごいわ。
どんな小説だって、なにがしかの事件が起こるからストーリーが展開するもの。
ところが、ほかの小説でそれに匹敵するようなことは、キョウコの日常には起こらない。
あるとすれば、「最近ぶっちゃん(近所のネコ)を見ない」とか、「タナカイチロウ(市役所の人)がときどき様子を見に来る」とか、そんな話ばかり。
こんな主人公で「一冊書け」と言われても、途方に暮れてしまうだろう。
でもこのシリーズはそこがいいのよね。
仕事をまったくせず、身内からも適度な距離を置き、ただひたすらシンプルな日々を送るキョウコの姿にはなぜか癒されてしまうのだ。
大半の読者はキョウコと違って働いているから、ああいう無風な生活にあこがれちゃうんだろうね。
気づいたんだけど、これって早期リタイアブログと同じ構図じゃない?
この手のブログの読者って現役バリバリの社会人が大半のはず。
人それぞれ温度差はあれど、「早期リタイアしたいなあ」と思う人が読むんじゃないのかな。
「そんなの認めん!」っていう人は絶対に読まないよね。
もちろん、すでに早期リタイアした人が読むケースも多いだろう。
私も毎日気になるセミリタブログを巡回しているが、参考になることもあれば、あるある話に膝を打つこともある。
これと同じ要素が、この「れんげ荘」シリーズにもあるのだ。
自分は他人様の何の役にも立っていないし、ただ今の自分の生活を守るために、放っておいて欲しいと考えているのにすぎない。たしかにやっと手に入れた、やりたくない仕事をせずに、貯金を切り崩しての生活は、手放したくなかった。自分の物欲は会社員時代にすべて終わってしまったような気がする。洋服が欲しいなと思うと、お隣のクマガイさんがセンスのいい素敵な服をくれるので、それで満足してしまう。それで自分が何かお返しができているかというと、できていないのだ。
(P46)
これは、何も社会貢献をしていない自分を卑下したキョウコの心の葛藤。
「働かざる者食うべからず」の日本では、自ら進んで無職になったとしても悩ましく感じる瞬間があるのだ。
毎月、十万円しか使えないのに、以前、チユキさんからマグカップを二個買ってしまい、その枠が崩れてしまったのを、ちまちまと節約を続けて、やっと財政の立て直しができた。しかしここでまた気を緩めると、また危うくなってくる。ただしあと何年かすれば、(中略)前倒しで厚生年金の給付を受けられる。それまでは新しいお金の「入り」はないので、「出」のほうをきっちり管理すればいい。
(P51)
月10万円生活の大変さがわかる一節だ。
しかし、これができなければ「働かないの」という自由も手に入らないのだ。
私にはここまでのストイックさはないので、キョウコに対しては尊敬の念しかない。
「だいたい一人で住んでいるんだから、孤独で死ぬのは当たり前でしょう。それを不幸だとかかわいそうだとかいうのは、違うと思うのよ。それくらいの覚悟はできてますよ」
(P64)
「誰も明日はわからないのよ。だから享楽的という意味ではなく、なるべく自分が楽しく過ごせるように過ごしましょうということよね」
(P65)
これはお隣りのクマガイさんの弁。
さすが人生の先輩、腹が据わっております。
こういう言葉や思いは、実際に同じ境遇だからこそ胸に沁みてくる。
第4弾ともなると、小説のネタになるようなこともほとんど起こらないのだが、そこにまた共感しちゃうのよね。
え? お前のネタ切れブログみたいだって?
いやいや、あっちは本になって印税を稼いでいるけど、このブログは全然お金になっておりません。
うーん、何が違うんだろう?
ちなみ本作は、かつてないほどネコ愛がダダ洩れしていて、そこもまた共感の嵐。
このまま5作目、6作目と続けていただいて、キョウコの人生と彼女をとりまく人々(ネコ含む)の物語をリアルタイムで追ってほしい。
これはパソコンを持っていないキョウコが、数年に一回更新するブログみたいなもんだから。
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キョウコのブログ・・・本当にその通りの表現ですね。
でもキョウコ、れんげ荘に入った当時はパソコン持ってた筈なんだから、
入居時からブログやってたらTaoさんよりも人気ブロガーになってたかもですね。