ちきりんさんの本でよんだことがあるのは「未来の働き方を考えよう」だけだが、BLOGOSで興味を持った記事には目を通していた。

その主張には賛同する点が多く、私はそれなりに信用していたのだ。

しかし、昨日アップされた記事には、首をかしげざるをえなかった。



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2019031901


とある友人とのコト
彼女は「相手の気持ちを読む」ことがとても苦手で、ものすごくはっきり言わないとこちらの意図を理解してくれません。 彼女といると、よくこういう感じになります。

友人「ちきりん、今度◯◯っていう映画に行こうよ!」
ちきりん「いいよ」

で、映画を観た後にお茶をしながら、

ちきりん「ねえ、今○○の展覧会やってるから今度いかない?」
友人「うーん、あんまり興味ないからいいわ」

同じコトは何度も繰り返されます。 お互いが関心を持つことに誘い、相手がそれに付き合う。 それにより双方の世界や視野が広まり、かつ、時間と空間を共にし続けることで経験や感動を共有でき、お互いへの理解も深まっていく。 そういうのが私にとっての友人関係だし、(中略)それこそが他者と関係性を築くことの意義であり喜びです。

でも彼女から見える世界はそうなってはいません。 彼女は、私が「(中略)自分としてはそこまで興味がなくてもつきあって行動を共にする」ことがあるなんて、想像したこともなかったというのです。
(ちきりんの日記 2019/3/18)

これは、親しい間柄ほど起こりうること。

私にも、イベントのお誘いや、気に入った映画や本のオススメをしてくる友人がいる。

こちらも興味がないわけではないのだが、その範囲にちょっとしたズレがあって、正直「面倒くさい」と思うことも多い。

でも、セミリタイアして人とのつながりが激減した私にとって、彼女は大切にしたい友人のひとりであり、無下に断るのもはばかられる。

さて、どうつきあうのが正解なのか。


彼女にとって「自分がたいして興味のないことでも、友人につきあう場合」とは、「友人になにか、ひとりでは行けない事情があるときだけ」らしいのです。 それ以外の理由で、「関心はなくても、友達だからつきあう」ってことはないらしい。

でもこれが繰り返されると「常に私が譲ってるよね?」と思え、「なんてワガママなの?」とフラストレーションが溜まります。そしてどこかで衝突するのですが、すると彼女はこう言います。

「(中略)一緒に行きたいと言われたら喜んで一緒に行く。単に行きたいかどうか聞かれただけだから、興味がないと答えただけだ」と。

(中略)「ひとりでももちろん行けるけど、あなたと一緒に行きたいので、一緒に行ってくれないか?」と毎回、言わなくちゃいけないなんて、(中略)私にはものすごく面倒なコミュニケーションです。
(同上)

「たとえ興味がなくても、友人なんだから持ちつ持たれつで、空気を読んでつきあうべき」というのがちきりん説だが、そう考える人は多いんだろうね。

記事中の友人のようなKYな態度を続けていたら、合わない人はひとりまたひとりと離れていってしまう。

でもさ、それでいいんじゃないの?

それでも残った人が真の友人だし、それ以外の人と、自分を切り売りしてまでつきあう必要はない。

逆に筆者は、その友人にはふさわしくないように見えるわ。

勝手にあれこれ悩んだ挙句、勝手に友人のことを「人の気持ちが読めなさすぎ」とジャッジして、全部の問題は相手側にあると考えている。

ひどいのはちきりんさん、あなたの方よ。



ひるがえって、私の場合はどうか。

先の友人からのお誘いは、何らかの理由をつけて断ることが多い。

しかし断り続けるのも気が引けるので、興味の度合いが少し高めのものに限って、数回に一回はつきあうようにしているのだ。

当初は、「こんなに断ってばかりで嫌われないかな」と思ったのも事実。

それでも、何かにつけてお誘いは続いているので、「断っても悪い感情は持たれていない」と今は判断している。

だから今でも友人でいられるのよね。


一方、私から誘ったりオススメしたりすることは、ほとんどなくなった。

善意から出た行為でも、他人にとっては押しつけになってしまい、ストレスになりうることがわかったから。

まあ、私は何事もひとりで味わう派なので、誰かを誘って一緒に楽しみたいという欲求が極端に少ないだけなんだけど。



誤解されると困るのだが、誘われること自体はイヤじゃないのよ。

「こんな私でも見捨てないでいてくれるんだ」って、ホッとするから。

ただ、それに対して全部応えなきゃいけないのなら、それはただの負担でしかない。

誘うのは自由だし、断るのも自由。

そのフリーハンドは絶対に確保しておきたい。

もしもちきりんさんが私の友人で、「そういうのはおかしい」とか「こうするべき」なんて指摘してきたら、私は「じゃあもう結構です」と絶縁を宣言するだろう。

他人の思想や行動を尊重せず、自分の色に染めたいなんて考える人と、無理につきあってもろくなことはない。

たとえ、友達が数えるほどになってしまったとしてもね。



まあ、こういうことを平気で言えるのも、セミリタイアしているからかも。

自分が大切にしたいと思うものだけに、心を砕いていればいいわけだから。

ちきりんさんの記事を読んで、あらためて「セミリタイアしてよかった!」と喜んだ初春の昼下がりなのでした。


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