借りてきたものを読むばかりで、全然消化が進まないわが家の積ん読本棚。

これを少しでも減らすべく、薄めの本を取り出してトイレに置き、用足しのたびに読み進めた。

未読蔵書第6位の作家、浅田次郎「僕は人生についてこんなふうに考えている」だ。



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2018112501

「私の人生は私の矜りである」-人々の希望と幸福を描いてやまない作家・浅田次郎。その筆致は、いつも読者に「こんな生き方もある」と語りかけている。多彩な作品群から著者の人生観があふれる文章を「生きる力の養い方」「勝ち運の極意」「才能を磨く方法」など11のテーマに分けて精選。浅田文学を一望し、「自分の人生」に誇りを持つための157の言葉。生きる勇気の湧く一冊。
(裏表紙より)

浅田次郎のエッセイかと思ったらそうではなく、その著作の数々から選び出した名文・名言集だった。

なので、登場人物のセリフもあれば、エッセイから抜き出した著者本人の言葉もある。

テーマも多岐にわたっているが、どれも浅田次郎節という感じで、一本筋が通っている。

たくさんの名文・名言の中から、今日はセミリタイア的に腑に落ちたものを、いくつか紹介したい。



われわれは幸福を求めて努力しつつ、幸福を実感する権利を放棄し続けているのである。
いわば空腹を満たそうと料理を作りながら、ついにその料理を味わうことなく老いていく。托された子供もなぜか同じことを繰り返す。こうした国民性を、勤勉勤労と自画自賛するのはいかがなものであろうか。
(本書P40 「オー・マイ・ガァッ!」より)

これってまさに、今の日本だ。

若い人の意識は変わってきているし、「働き方改革」で少しはよくなるのかもしれない。

でも、少子高齢化の影響で働き手は減り、社会保障は先細り。

定年はどんどん延長され、豊かで穏やかなセカンドライフは、そう簡単にやってこなくなった。

「人生100年時代」と言うけれど、健康寿命はもっと手前で尽きるから、働きづくめで生涯を終えるのが21世紀のスタンダードになるかも。


この時代の流れに身を任せるのがいいとはとても思えず、私は勝手に早めの定年を迎えさせてもらった。

料理を作ったら、食べなきゃ!
お金を貯めたら、つかわなきゃ!
苦労したら、幸せにならなきゃ!

今の日本ではどうやら推奨されていないけど、シンプルに正しいでしょ?

セミリタイアはマイノリティだけど、至極真っ当な生き方だと自負しているのよね。



私の生き方。一瞬を大切にすること。未来を望まない。過去にこだわらない。自分が今あるこの一瞬を、握った宝石のように大切にすること。ただそれだけよ。
(本書P146 「王妃の館」より)
動いているということは千分の一秒ずつ止まっていることの連続なんだろ。だから人間は、一瞬をないがしろにしちゃいけない。千分の一秒の自分をくり返しながら生きていくんだ。
(本書P147 「卒業写真」(「霞町物語」)より)

これって、まさにアドラーの「いま、ここ」じゃないの。

過去にとらわれて前に進めなかったり、未来のために現在を犠牲にしたり、とかく今を大事にしない人が多い。

過去の積み重ねが今の自分を作っているわけだし、今日のがんばりが明日につながっているのは否定しない。

でもそれは、どこかでピリオドを打たないとね。

そうしないといつまでも今を生きられず、そのまま人生を終えることになっちゃうから。

もしも明日死んでも、悔いが残らない。

そんな風に生きたくてセミリタイアしたので、これらの言葉には強く賛同します。



「日本の社会ってね、個性を認めないのよ。みんなで働いてみんなで収入を得て、みんな以上に努力することも、みんな以下にサボタージュすることも許されない。失敗もせず手柄もたてず、平穏に生きていくことが正しい人生なの。(中略)日本には幸福も不幸もない。幸運も不運もない」
「もしそれが事実だとしたら、まさしく不幸な社会だ」
(本書P186-187 「オー・マイ・ガァッ!」より)

ほかのどの国と比べても安全で、安心して暮らせるのが日本だ。

日本に生まれ、日本で生きてきたからこそセミリタイアもできたわけで、別の国に移住したいなんて考えたこともない。

しかし、これだけ恵まれた環境にもかかわらず不満だらけの人は多く、その負のエネルギーたるやすさまじいものがある。

日本死ね」なんて、その最たるものだろう。

その原因って、こういう没個性社会にあるのかな。

みんな同じ(であるべき)社会、と言い換えてもいいかもしれない。

変な平等意識が強すぎるから、自分と違う考えを認めなかったり、ちょっとしたことに格差を感じたり、なんでもかんでも権利を主張したりするのだ。


でも、それってやっぱりおかしいよ。

人間みな平等だなんて、ありえないから。

それよりも、「この世は不公平でできている」と思った方が、いちいち腹も立てず平穏に暮らすことができる。

ストレスもたまらないしね。

他人の課題はしっかり分離して、自分の幸せだけを見つめるのがよき人生をおくる秘訣だと、セミリタイアした私は確信しています。



他にもいっぱい名言があったので、浅田次郎の本をもっと読もう!と心に決めたのでした。


僕は人生についてこんなふうに考えている (新潮文庫)
僕は人生についてこんなふうに考えている (新潮文庫)浅田次郎

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