(「宗教って怖い」からの続き)


仕事仲間である女性とその組織の上役から、新興宗教の勧誘を受けた私。

なかなかなびかない頑固者に対し、相手はとうとう命を脅かすような言葉を口にし始めた。

時は20世紀末、オウム真理教による数々の凶行が日本を震撼させていた時代に、である。



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2018070901


当時まだ20代の若者だった私は、突然目の前に現れた現代の悪魔に、心底怯えた。

なぜならこいつらは、「私たちの側につかないならあなたを殺しますよ」と、遠まわしに言っているのだ。

もちろん、「いくらなんでも、まさかそこまではしないでしょ」とも考えた。

でも……でも、いるじゃない。

実際にそういうことをやって、たくさんの罪のない人を手にかけた狂信者たちが。

彼らの思考回路は、凡人の私とはまったく違うものなのだ。


とにかくその場は穏便に済ませるしかない。

ひきつった笑顔で、「前向きに検討します」「いいお話が聴けました」「ありがとうございました」を連発し、まだまだ説得したい二人を残して、かなり強引にお店を出た。

開始から3時間が過ぎていた。

身も心もフラフラになりながら家路を急ぐ。

駅のホームでは絶対に列の先頭に立たず、道を歩くときも車には注意しまくって。

その後ひと月以上は、そんな警戒態勢を続けていた。



しかし、怯えると同時に、ものすごく腹が立ったのもまた事実。

週末をはさんで出社した月曜日、私は会社の上司に、今回の件の一部始終を報告した。

社内での宗教活動を禁ずる規程に、明らかに抵触しているからね。

しかも、長時間拘束するわ、脅迫するわ、きわめて悪質なレベルだ。

調査を担当した別の上司に対し、私は強硬に主張した。

「とてもじゃないが同じ職場で働くことはできない。Aさんを退職させるか、私を異動させるか、どっちかにしてくれ!」と。


会社はちゃんと動いてくれた。

いろいろ調べた結果、Aさんは勧誘の事実を認めた。

ほかにも同様の誘いを受けた人が複数いたことも判明した。

信者獲得にも強烈なノルマがあって、それまでは気の弱そうな人をターゲットにしていたのだが、背に腹は代えられなくなり、いつも話し相手になっていた私に声をかけたようだ。

そして…Aさんは異動になった。


私の望みは彼女の退職だったけど、本人は仕事を辞めたくないと言ったらしい。

そこで、今の職場からは異動する、会社での勧誘は絶対にしない、もしまたやったら辞めてもらうという条件で、仕事を続けることになった。

私は、その結論に対しても「あまい!」と強く反対した。

しかし、今の時代そう簡単に解雇はできず、自己都合退職も強制できないとなれば、落としどころはそれしかない。

しぶしぶながら、私も了承せざるをえなかった。



結局、Aさんは数年後に会社を辞め、その後の消息はわからない。

あれから20年、私も命を落とすことなく、なんとか生きながらえている。

あのとき私を恐怖のどん底に突き落とした言葉は、やはり口先だけの脅しだったのだろう。

でも、もしかしたら、私が注意深く行動していたので、命を狙うすきがなかっただけなのかもしれない。

会社に残ったAさんの立場を守るために、私の暗殺計画も棚上げになったのかもしれない。

私に言えるのは、何が真実かはわからない、ということだけである。



信じるか信じないかは、あなた次第です!


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