(「ちきりん『未来の働き方を考えよう』に共感の嵐 PART2」の続き)


昨年末に読んだ、「未来の働き方を考えよう 人生は二回、生きられる」

昨日一昨日と関連記事を書いてきたが、今日はその最終回だ。



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2018012201


「40代で働き方を選び直す」というのが、本書のメッセージ。

そして、40代後半以降を「自分オリジナルの人生」として過ごした方が、20代で選んだ働き方を半世紀近くも続けるよりもずっと楽しいよ、と説いている。

これには私も諸手を上げて賛同するのだが、好きなことをして生きる「自分オリジナルの人生」というのが、実はなかなかのくせものらしい。

とある友人の転職相談にのっていた時、なにげなく「で、あなたは何がやりたいの?」と聞いたところ、「ちきりんさん、大半の人間は特にやりたいことなんてないんですよ」と言われてハッとしました。私は昔からやりたいことが多すぎて、時間が足りない、人生が足りないと、焦っていたからです。
(P186)

このときの著者の驚き、容易に想像できる。

私がその場にいたら、「特にやりたいこともなくて人生楽しい?!」と、つい説教してしまいそうだ。


でも、定年後の生き方に関する本が売れまくっている昨今、この「やりたいことがない」という悩みは、相当深刻なものなのかも。

だから、「定年後もできるだけ長く働き続けたい!定年延長大歓迎!」という人が多いんだろう。

やりたいことが多すぎる私には、ゾッとする話でしかないんだが。


私が自分をラッキーだと思うのは、能力や環境に恵まれたという点ではありません。そうではなく、30代半ばのタイミングで、やりたいこと、やりたくないことが、ほぼ迷いなく明確にわかったことが、なによりラッキーだったと思うのです。
多くの人がお金のない人生を不安に思います。でも、それよりつらいのは、やりたいことの見つからない人生です。(中略)「心からやりたいこと」が見つかるのは僥倖と言えるほどラッキーなことです。それは、能力があるとか、お金があるなどという条件とは比べられないほど恵まれたことなのだ、ということを忘れないでください。
(P195-196)

「やりたいことがありすぎて人生足りない」と昔から思っていた私には、まさに目からウロコな一説である。

「やりたいことがある」なんて当たり前だと思っていたのに、まさかそんなに幸運なことだったとは。

自分がまさか、世にもまれな超絶ラッキーマンだったとは。



やりたいことがない人は、必死に探した方がいいと思われるが、それで解決するなら苦労はない。

やりたいことのあるかないかは、10代までの過ごし方が影響している、というのが私の持論だ。

私がセミリタイアしてから毎日やっていることは、学生時代に強く興味を持ったことばかりだから。

逆に、あのころ興味を持たなかったものや、得意じゃなかったものには、今でもあまり食指が動かない。

つまり、あの二度と戻ってこない多感な時期って、一生を左右するくらい大事なものなのだ。


だから、やりたいことがない人は、昔を振り返ってみるといいかもしれない。

若いころに夢中になったことの中に、そのヒントは隠されているはず。

勉強、スポーツ、趣味、交友関係など、そのころの自分を語るものの中に、一生を賭けてもいいほどの価値が眠っているはず。

それを再発見して、そして取り戻すことができたら、充実した人生が送れるんじゃないかしら。

これは、セミリタイアした私が到達した、ひとつの結論である。



ちきりんさんの本には、別の観点からの具体的なアドバイスが載っているので、未読の方はご一読をオススメします。

3回にわたっておつきあいいただき、ありがとうございました。


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