3年前の今ごろ、退社を目前にした私は、絶賛有休取得中だった。
いや、絶賛していたのは私だけで、穴を埋めさせられた元同僚たちは、もしかしたら愚痴のひとつもこぼしていたかもしれない。
それについては、ちょっとだけ申し訳なかったかな。
しかし、それを私のせいにされても、正直困る。
そこそこの大企業なんだから、こんなお粗末社員の抜けた穴くらい、簡単に埋めてもらわなくちゃね。
私が退社を申し出た時の上司の反応は、このブログ2番目の記事「退職を上司に伝えた」で詳しく書いた。
「あと1ヶ月半で勤務終了」と告げたときの上司の激昂ぶりは、今もすぐに脳裏によみがえる。
たった1ヶ月半じゃ、後任者だってすぐに来ないし、引き継ぎも大変だ、とグチグチ言っていたっけ。
でも、労基法では1週間前に申し出ればいいわけで、「1ヶ月半もあるのに何の文句が?」と言いたくなる。
しかも、有休残をすべて消化するつもりだったので、実際の退社日は4ヶ月も先だ。
年末退社から逆算しての申し出だから、もしも有休残が少なければ、出勤日数は逆に増えていたはず。
しかし、私の有休はまるまる残っていた。
だから、出勤日数が圧縮されて、さようならまで1ヶ月半となったのだ。
有休がフルで残っていたのは、私が仕事熱心だったからではなく、そういう会社だったから。
「有休をたくさん残したことを、今ごろになって後悔した」でも書いたが、病気以外の理由で有休を取る社員なんて、まったくと言っていいほどいなかった。
しかも、病気で休むにしても、傷病欠勤扱いだと手取りが若干減ってしまう。
なので休む場合は、理由は何であれ、普通の有休から消化していくのが通例。
「有休は 病気のために 取っておく」と思わず一句読みたくなる社風だったので、病気にならなければ、有休もそのまま残ってしまっていたのだ。
たとえ有休を取らなくても、従業員が損をするだけで、会社にとっては何の問題もない。
そんな一方的な不利益を無視し続けた結果、有休完全消化を考える私のような退社者が発生すると、組織はあたふたすることになる。
でもこれは、100%会社の問題よね。
それを私のせいにして、あれこれ文句を言ったあの上司は「クズだったなあ」と思うわ。
ところで、今度の年末年始について、こんな話が出ているらしい。
厚労省が提唱「1月4日と5日を休んで11連休に!」 国の主導で「有休取得しやすい雰囲気になれば」
厚生労働省が「1月4日と5日を休んで11連休に!」のキャッチコピーとともに年次有給休暇の取得を呼びかけている。(中略)同省雇用環境均等局職業生活両立課の担当者は、「国の休暇が12月29日から3日の計6日間なんですが、4~5日に有休取得すると11連休になります。お正月は実家に帰り、家族や懐かしい友人に会う人も多いでしょう。できる限りリフレッシュしてほしい、という思いでこのキャッチコピーを使っています」と語った。
(キャリコネニュース 2017/12/4)
暦どおりなら、来年の1月4日と5日は出勤となるところを、有休にしてやってよ、という話だ。
11連休は、完全週休2日制かつ12月29日も休みという、お役所ならではの発想だが、それを割り引いても長めの連休を取ろうという考えには賛同する。
しかし、こうでもしないと有休を取らせてもらいにくい日本の会社そのものが問題なのよ。
そこを解決しないと、こんなの対症療法にしかならないからね。
「ワタシ、4日と5日休みまーす」「あ、オレも」「それなら、ワシも」と言える状態が、本来あるべき姿だろう。
それに対して会社は、「みんな休みたいようだし、実質休業日だね」と腹をくくるぐらいがいいんだけどな。
しかし、国がこれだけ言っても、社員をできるだけ多く働かせたい会社はスルーするんでしょう。
私のいた会社も、間違いなく無視する。
昔の同僚には、「会社を辞めて穴をあけた私よりも、有休を取りづらくしている会社や上司に文句を言って」と申し上げたいね。
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