現在、札幌市内のあちこちで、「札幌国際芸術祭2017」が開催されている。
アートなセンスは皆無の私だが、昨日は関連イベントに行ってきた。
是枝裕和監督が参加する、「狸小路TV 上映&トーク~TV映像から再発見する<札幌>」だ。
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アートなセンスは皆無の私だが、昨日は関連イベントに行ってきた。
是枝裕和監督が参加する、「狸小路TV 上映&トーク~TV映像から再発見する<札幌>」だ。
【是枝監督関連記事】
是枝監督が参加するイベントに出向くのは、これで三回目。
「三度目の殺人」ならぬ、「三度目の再会」だ。
今回は、1970年代に放送されたHBC制作のドラマを多数手がけた、元HBC社長の長沼修氏がメインのゲストで、監督はその対談相手という位置づけ。
札幌を舞台にした名作ドラマを一緒に観て、当時の裏話などを聴く、というスタイルだった。
上映ドラマ1本目は、長沼氏の上司だった故守分寿男ディレクターと倉本聰が、初めてタッグを組んだ「風船のあがる時」。
札幌オリンピックの式典スタッフを主人公に据えたこのドラマ、私は昨年10月に観ていたのだが、また堪能させてもらった。
オリンピック開会式の4日前にオンエアーされたらしく、リアルタイムでこんなドラマを作ってしまう当時のHBCドラマのすごさに、あらためて圧倒されてしまった。
上映後は、長沼氏と是枝監督の対談。
撮影と同時に映すカメラを切り替えていく「スイッチング」という手法に、是枝監督は感心していた。
あれをやるために必要な指パッチンが、監督にはできないみたい。
なんか、かわいいと思ったわ。
上映ドラマ2本目は、長沼氏が29歳のときに初めて撮った「聖夜」。
クリーニング店に住み込みで働く主人公は、クリスマスイブを彼女と過ごそうとするも、ハプニング続出で事態はとんでもない方向へと転がっていく。
小倉一郎の若さゆえのバカさ加減にあきれてしまうも、当時20歳の仁科明子(今は亜希子)の反則的なかわいさにノックアウトされるという、なんとも不思議な魅力にあふれたお話だった。
上映ドラマ3本目は、市川森一の脚本を長沼氏が演出した「バースディ・カード」。
孤独な青年が、一目ぼれした少女を追いかけ続ける変調純愛ドラマで、水谷豊演じる主人公は、どう見てもストーカー以外の何ものでもない。
しかし、それもやむなしと思えるのは、当時まだ女子高生だった少女役の池上季実子が、この世のものとは思えないほど麗しいから。
すっぴん制服姿も、ケバケバホステス姿も、おちぶれ定食屋おかみ姿も、どれも美しすぎるのだ。
クライマックスからラストにかけて、びっくりの展開だったけど、それよりも何よりもやっぱり池上季実子だわ。
上映後は、ふたたびの対談。
「聖夜」では、プロデューサーにまわった守分親分のもと、倉本聰の作品を演出するということで、想像を絶するプレッシャーだったようだ。
途中、ただただ白い画面が30秒続く場面があり、是枝監督が「長くないですか?」と質問していた。
放映時もスタッフが「放送事故だ!」と騒いだようだが、「大先生の脚本がそうなんだから仕方ないよね」と言っていて、会場を笑わせていた。
最後は、北海道ローカル各局の責任者が集まってのフリーディスカッション。
北海道発のドラマなんて、NHKが数年に一本作るか作らないか。
それが、今の実情だ。
民放もがんばってほしいと思ったのだが、環境は相当きびしいみたい。
予算の問題、ネットの躍進、若者のテレビ離れと、各局のテレビメンは苦境を吐露していた。
もう、40年前のような黄金時代はやってこないのね。
さびしい限りだわ。
というわけで、過去のノスタルジーに浸り、明るい未来を感じることができないまま、イベントは終わってしまった。
テレビって、やっぱオワコンなのかな。
壇上の業界人たちには、そうじゃないってところを、ぜひ具体的に見せてほしいものです。
いちドラマ好きからのお願いでした。
- 「『海街diary』是枝監督の公開講座@札幌学院大学」(2016/1/31)
- 「『いしぶみ』先行特別上映で是枝監督と再会」(2016/7/16)
是枝監督が参加するイベントに出向くのは、これで三回目。
「三度目の殺人」ならぬ、「三度目の再会」だ。
今回は、1970年代に放送されたHBC制作のドラマを多数手がけた、元HBC社長の長沼修氏がメインのゲストで、監督はその対談相手という位置づけ。
札幌を舞台にした名作ドラマを一緒に観て、当時の裏話などを聴く、というスタイルだった。
第1部 「風船のあがる時」上映~対談
上映ドラマ1本目は、長沼氏の上司だった故守分寿男ディレクターと倉本聰が、初めてタッグを組んだ「風船のあがる時」。
札幌オリンピックの式典スタッフを主人公に据えたこのドラマ、私は昨年10月に観ていたのだが、また堪能させてもらった。
オリンピック開会式の4日前にオンエアーされたらしく、リアルタイムでこんなドラマを作ってしまう当時のHBCドラマのすごさに、あらためて圧倒されてしまった。
上映後は、長沼氏と是枝監督の対談。
撮影と同時に映すカメラを切り替えていく「スイッチング」という手法に、是枝監督は感心していた。
あれをやるために必要な指パッチンが、監督にはできないみたい。
なんか、かわいいと思ったわ。
第2部 「聖夜」「バースディ・カード」上映~対談
上映ドラマ2本目は、長沼氏が29歳のときに初めて撮った「聖夜」。
クリーニング店に住み込みで働く主人公は、クリスマスイブを彼女と過ごそうとするも、ハプニング続出で事態はとんでもない方向へと転がっていく。
小倉一郎の若さゆえのバカさ加減にあきれてしまうも、当時20歳の仁科明子(今は亜希子)の反則的なかわいさにノックアウトされるという、なんとも不思議な魅力にあふれたお話だった。
上映ドラマ3本目は、市川森一の脚本を長沼氏が演出した「バースディ・カード」。
孤独な青年が、一目ぼれした少女を追いかけ続ける変調純愛ドラマで、水谷豊演じる主人公は、どう見てもストーカー以外の何ものでもない。
しかし、それもやむなしと思えるのは、当時まだ女子高生だった少女役の池上季実子が、この世のものとは思えないほど麗しいから。
すっぴん制服姿も、ケバケバホステス姿も、おちぶれ定食屋おかみ姿も、どれも美しすぎるのだ。
クライマックスからラストにかけて、びっくりの展開だったけど、それよりも何よりもやっぱり池上季実子だわ。
上映後は、ふたたびの対談。
「聖夜」では、プロデューサーにまわった守分親分のもと、倉本聰の作品を演出するということで、想像を絶するプレッシャーだったようだ。
途中、ただただ白い画面が30秒続く場面があり、是枝監督が「長くないですか?」と質問していた。
放映時もスタッフが「放送事故だ!」と騒いだようだが、「大先生の脚本がそうなんだから仕方ないよね」と言っていて、会場を笑わせていた。
第3部 フリーディスカッション「TVはどうなる?」
最後は、北海道ローカル各局の責任者が集まってのフリーディスカッション。
北海道発のドラマなんて、NHKが数年に一本作るか作らないか。
それが、今の実情だ。
民放もがんばってほしいと思ったのだが、環境は相当きびしいみたい。
予算の問題、ネットの躍進、若者のテレビ離れと、各局のテレビメンは苦境を吐露していた。
もう、40年前のような黄金時代はやってこないのね。
さびしい限りだわ。
というわけで、過去のノスタルジーに浸り、明るい未来を感じることができないまま、イベントは終わってしまった。
テレビって、やっぱオワコンなのかな。
壇上の業界人たちには、そうじゃないってところを、ぜひ具体的に見せてほしいものです。
いちドラマ好きからのお願いでした。
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