北川恵海のベストセラー小説、「ちょっと今から仕事やめてくる」が映画になり、明日より公開となる。
ひと足早く試写会で観てきたので、思ったことをつらつらと書き連ねてみたい。
(ネタバレはありません)
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原作は、チラシには「50万部突破」とあるが、公式サイトを見ると70万部に増えている。
今でも売れ続けているみたいだけど、残念ながら私は未読だ。
主人公の青山がどうやってタイトルの境地にいたるのかが、この映画の見どころだろう。
青山を窮地から救った謎の男、ヤマモトの正体も気になるところだ。
しかし、私がこの映画で衝撃を受けたのは、青山が勤める会社のブラックぶり。
予告編を観てもらえれば、その断片を垣間見ることができる。
「今どきこんな会社ないだろー」と突っ込みたくなるくらい、パワハラMAXな上司が登場する。
曲者俳優、吉田鋼太郎の本領発揮だ。
しかし世の中のブラック企業は、程度の差こそあれ、同じような雰囲気があるのだろう。
かくいう私もあの場面を見て、昔の古傷がうずくような感触を覚えた。
私にも、営業の第一線で突っ走っていた時期がある。
精神的に追いつめられたことも、一度や二度ではない。
「眠らなきゃ」と思えば思うほど眠れずに、ボーっとしたまま朝を迎えるなんて、特に珍しいことじゃなかった。
それでも会社に行けば、ズタズタ状態の腹のうちをひた隠しにして、「カラ元気でも元気は元気」と自分を奮い立たせていたものだ。
そんな私も、緊張の糸がプツンと切れてしまったことがある。
長い長い低迷から抜け出して、やっと念願の契約をもらえたと思ったら、急転直下破談になるという目に遭ったのだ。
まさに人生は、浮き沈みの激しいジェットコースターか、天国から地獄へのフリーフォールか。
それまでずっと危うい精神状態が続いていたのだが、この一件が決定打となった。
運命の残酷さに打ちひしがれた私は、うつろな目をしたままタクシーに乗り、夜遅い時間に会社に戻った。
会社では同僚たちが、ひどい落ち込みようの私を心配して待っていてくれた。
彼らに別室に連れ込まれた私は、ことの顛末をぽつぽつと語り始めた。
そして、話しているうちに感情が高ぶり、ついに耐え切れなくなって泣き出してしまったのだ。
大のおとなが、仕事で悔しくて泣くなんて、ある?
でもあの時は、涙を抑えることができなかった。
それくらい、精神的にボロボロになってしまっていた。
社会人になってから人前で大泣きしたのは、後にも先にもあの時だけだ。
つらい思いを全部吐露したのと、恥ずかしい姿を同僚に見られたのとで、その夜は逆にすっきりして、数週間ぶりに熟睡することができた。
翌日は、「もうどうにでもなれ!」と開き直っちゃって、それまでになく元気に仕事に取り組んだ。
そのおかげか、間もなくして別の契約をもらうことができた。
それどころか最終的には、結構な成績を挙げちゃったりして。
「人間、開き直ったもん勝ち」ということを、若かりしあの時に学んだのかな。
私の場合は、吉田鋼太郎ほどのひどい上司はいなかったけど、営業の仕事で実績が上がらないと、針のむしろになるのはまったく一緒。
主人公の青山がもがき苦しむのを見て、過去のトラウマがフラッシュバックのようによみがえるのを感じてしまった。
あれがブラック企業なら、私のいた会社もブラック企業かもしれない。
残業も多かったしね。
セミリタイア済みの私でさえあんな気持ちになるんだから、ブラック状態現在進行中の人が観たら、一体どうなっちゃうんだろう?
想像するだけでもおそろしいわ。
他人事だなんて思えないだろうからね。
でも、ご安心ください。
それだけでは終わらないのが、この映画のいいところ。
八方塞がり四面楚歌の職場で、思考能力が低下して、周りが見えなくなってしまった人にこそ、ぜひご覧いただきたい。
ないと思っていた解決策が、意外に身近にあるということを教えてくれる映画だからね。
「ちょっと今から仕事やめてくる」は、明日5月27日より全国公開です。
ひと足早く試写会で観てきたので、思ったことをつらつらと書き連ねてみたい。
(ネタバレはありません)
STORY
ブラック企業で働く青山隆(工藤阿須加)は、疲労のあまり駅のホームで意識を失い、危うく電車に跳ねられそうになってしまう。すんでのところで青山を救ったのは、幼馴染みのヤマモト(福士蒼汰)と名乗る男。だが、青山には彼の記憶がまったく無かった―大阪弁でいつでも爽やかな笑顔をみせる謎の男、ヤマモトと出会ってからというもの、青山は本来の明るさを取り戻し、仕事の成績も次第に上がってゆく。そんなある日、青山がヤマモトについて調べると、何と3年前に自殺していたことが分かる。それではヤマモトと名乗る、あの男は一体何者なのか?
(公式サイトより)
原作は、チラシには「50万部突破」とあるが、公式サイトを見ると70万部に増えている。
今でも売れ続けているみたいだけど、残念ながら私は未読だ。
主人公の青山がどうやってタイトルの境地にいたるのかが、この映画の見どころだろう。
青山を窮地から救った謎の男、ヤマモトの正体も気になるところだ。
しかし、私がこの映画で衝撃を受けたのは、青山が勤める会社のブラックぶり。
予告編を観てもらえれば、その断片を垣間見ることができる。
「今どきこんな会社ないだろー」と突っ込みたくなるくらい、パワハラMAXな上司が登場する。
曲者俳優、吉田鋼太郎の本領発揮だ。
しかし世の中のブラック企業は、程度の差こそあれ、同じような雰囲気があるのだろう。
かくいう私もあの場面を見て、昔の古傷がうずくような感触を覚えた。
私にも、営業の第一線で突っ走っていた時期がある。
精神的に追いつめられたことも、一度や二度ではない。
「眠らなきゃ」と思えば思うほど眠れずに、ボーっとしたまま朝を迎えるなんて、特に珍しいことじゃなかった。
それでも会社に行けば、ズタズタ状態の腹のうちをひた隠しにして、「カラ元気でも元気は元気」と自分を奮い立たせていたものだ。
そんな私も、緊張の糸がプツンと切れてしまったことがある。
長い長い低迷から抜け出して、やっと念願の契約をもらえたと思ったら、急転直下破談になるという目に遭ったのだ。
まさに人生は、浮き沈みの激しいジェットコースターか、天国から地獄へのフリーフォールか。
それまでずっと危うい精神状態が続いていたのだが、この一件が決定打となった。
運命の残酷さに打ちひしがれた私は、うつろな目をしたままタクシーに乗り、夜遅い時間に会社に戻った。
会社では同僚たちが、ひどい落ち込みようの私を心配して待っていてくれた。
彼らに別室に連れ込まれた私は、ことの顛末をぽつぽつと語り始めた。
そして、話しているうちに感情が高ぶり、ついに耐え切れなくなって泣き出してしまったのだ。
大のおとなが、仕事で悔しくて泣くなんて、ある?
でもあの時は、涙を抑えることができなかった。
それくらい、精神的にボロボロになってしまっていた。
社会人になってから人前で大泣きしたのは、後にも先にもあの時だけだ。
つらい思いを全部吐露したのと、恥ずかしい姿を同僚に見られたのとで、その夜は逆にすっきりして、数週間ぶりに熟睡することができた。
翌日は、「もうどうにでもなれ!」と開き直っちゃって、それまでになく元気に仕事に取り組んだ。
そのおかげか、間もなくして別の契約をもらうことができた。
それどころか最終的には、結構な成績を挙げちゃったりして。
「人間、開き直ったもん勝ち」ということを、若かりしあの時に学んだのかな。
私の場合は、吉田鋼太郎ほどのひどい上司はいなかったけど、営業の仕事で実績が上がらないと、針のむしろになるのはまったく一緒。
主人公の青山がもがき苦しむのを見て、過去のトラウマがフラッシュバックのようによみがえるのを感じてしまった。
あれがブラック企業なら、私のいた会社もブラック企業かもしれない。
残業も多かったしね。
セミリタイア済みの私でさえあんな気持ちになるんだから、ブラック状態現在進行中の人が観たら、一体どうなっちゃうんだろう?
想像するだけでもおそろしいわ。
他人事だなんて思えないだろうからね。
でも、ご安心ください。
それだけでは終わらないのが、この映画のいいところ。
八方塞がり四面楚歌の職場で、思考能力が低下して、周りが見えなくなってしまった人にこそ、ぜひご覧いただきたい。
ないと思っていた解決策が、意外に身近にあるということを教えてくれる映画だからね。
「ちょっと今から仕事やめてくる」は、明日5月27日より全国公開です。
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このブログ読んでから、「 ちょっと今から仕事やめてくる」のネタバレ読んできてしまいました。
福士蒼汰くん、仮面ライダーやアマちゃんのころも良かったけど、ますますすばらしい役者さんになりました。
自分がダメで、無くなればよい、この気持ちからは、なかなか抜け出せない人も多いですね。
何年も何年もかかってもダメなことがよくあります。
さらに、家族や後輩に生き方の見本見せなきゃダメとかになると、さらに逃げ場が無くなる。
カウンセラーや親や本や知り合いが、解決策提示してくれても、それに自分が納得できるとは限らない、最後は自分で解決するしかない。厄介なものです。
私も、セミリタイヤして自分なりに解決したと思っていても、ふとしたことで心のどこかに闇が生き残っているのに気がついたりします。
因果な生き物だなぁと思います。ただ、それがまた面白い^^