昨夜放送された、NHKスペシャル見えない“貧困”~未来を奪われる子供たち~を観た。

最近話題の「相対的貧困」にスポットを当てた番組だ。

若者の貧困は親や社会の責任だと思っているので、問題意識をもって観たのだが…NHKはやっぱりズレてるわー。



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国が積極的に関わって、解決に乗り出すべき問題なので、「そんなの貧困じゃない」とか、「ワシの若い頃はもっと大変じゃった」とか言って、バッシングするつもりは毛頭ない。

なのに、番組を観ていると、気になる部分がいくつもあって、どうも素直になれないのよね。


データに説得力がない


番組では、収入が中央値以上の世帯と、中央値の半分以下である相対的貧困層を比較した、大阪や千葉での調査結果が、たくさん取り上げられていた。

ああいうの疑ってかかるくせがついているので、誘導する意図が透けてしまってダメね。


たとえば、「医療機関に受診させられなかった」と回答した世帯が、中央値以上だと0.6%だったのに対し、相対的貧困層では7.7%となっていた。

これだけ見ると、13倍もの格差があるように見える。

しかし、逆の見方をすると、医療機関を受診した世帯は、それぞれ99.4%92.3%となる。

貧乏なら病院行くのを控えることがあっても当然なのに、9割以上が受診していて、相対的裕福層との差がわずか7.1ポイントしかないのなら、逆にこの国の皆保険制度はかなり秀逸ってことにならないかい?


「学校から帰っても親がいない」と回答したのは、それぞれ37.7%50.1%だったが、これも逆にすれば、親の在宅率62.3%49.9%となる。

相対的貧困層は共働きばかりかと思ったら、それでも半分は親がいるわけだし、それよりも相対的裕福層が6割止まりという結果の方が問題に思える。


「誕生日を祝えない」と回答したのは、それぞれ0.2%6.6%で、これを逆にすると99.8%93.4%となる。

子供の誕生日を祝えないというのは、よっぽどの話なので、これについては「僅差だ」とか「どちらも9割以上じゃないか」と突っ込むつもりはない。

でも、これって本当に貧乏だから? 仕事で忙しくて時間がないから?

こんな大事なことの優先順位を間違えているのは、何か別の問題があるような気がするんだけど。



子どもの貧困に関して東京都大田区が行った調査では、21%の世帯に支援が必要との結果が出ていた。

その中で、「がんばれば報われると思うか」という質問に、「思わない」と答えた子供が、普通の世帯では16.4%だったのに対し、要支援世帯では23.7%もいた。

「自分には価値があると思うか」という問いに、「思わない」と答えたのは、それぞれ36.3%46.8%だった。

この結果から、相対的貧困になると自己肯定感が失われてしまう、という分析がされていた。


ということは、「世の中はがんばっても報われないことだらけだけど、がんばらなければいいことも起こらない」とか、「この大きな宇宙の中で、人間そのものがちっぽけな存在だ」と思っている私は、間違いなの?

考え方は人それぞれでいいんじゃないの?

仮に貧乏が元でそういう思考になったとしても、それは絶対にダメなことなの?

こんなの、押しつけがましくてうざいわ。



というわけで、たくさんの調査結果が出てきたけど、どれも恣意的な分析に満ちあふれていて、まともに取りあう気がしなかった。

役所のすることなんて、こんなレベルなんだろうけど、それに乗っかるNHKもどうなのよ。


解決法があるのに示さない


上記の調査の中に、「本がない(教科書・マンガを除く)」という項目があり、中央値以上は16.8%、相対的貧困世帯は29%という結果となっていた。

これは、「図書館へ行け!」(by 北方謙三)のひとことで解決する問題だ。

多額の税金を投入したあの施設は、ヒマを持て余した老人や、本代を節約したいセミリタおじさんのためだけにあるんじゃないんだから。



大学の入学金を工面する見通しが立たず、教育ローンのパンフを前に泣く女子高生が出ていた。

彼女の状況には同情するけれど、これってまず親が考えるべき問題だよね。

定年退職して年金受給中(ただし家の残債あり)の父親と、パートでがんばる母親に迷惑かけたくないのはわかるけどさ。

奨学金の決定通知を見ると、もらえるのは有利子の第二種だけで、無利子の第一種には該当していないことからも、世帯収入はそれなりにあるはずだ。

パンフ表紙の若者の笑顔に毒づく前に、親にちゃんと相談しなさいって。


もっと言えば、入学金も授業料も免除してくれる大学なんて、少子化のご時世、いくらでもあるよ。

もしも免除条件に該当しないのなら、ちゃんと払うべきだし、もしも免除のない大学を目指しているのなら、それこそ自己責任だ。

それを、「相対的貧困」という言葉で十把一絡げにするのは、乱暴もいいところじゃないの?


まとめ


この問題に対して、国はもっと真剣に取り組むべきだし、そうしないと日本の将来が困ったことになるのは、目に見えている。

だからこそ、こういう番組による問題提起は大事だ。

なのに…ところどころがものすごく安易なんだよね。

「NHKの職員は高給取りだから、貧困を語っても説得力がない」と言われないように、もっともっと深く掘り下げた番組作りをお願いしたい。


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