私が観た映画をレビューする記事の第33弾。
今回も、最近観た
(ネタバレはありません)
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カトリック教会の聖職者たちによる子供への性的虐待を暴いた、米ボストン・グローブ紙のスポットライトチームを描くジャーナリズム映画。
強大な権力に対して果敢に切り込んでいく彼らの記者魂には、素直に感動させられた。
地道な調査報道を、地味な演出と地味な役者たちで描いた、派手さの欠片もない映画だからこそ、説得力があるのだろう。
こういう映画に作品賞と脚本賞を授けたアカデミー賞を、あらためて見直した。
発表報道のぬるま湯に浸りきった記者クラブと、どうでもいい芸能ネタばかり追いかけるパパラッチ週刊誌は、この映画を観て一体どう思うのだろうか。
フランスで2014年最大のヒットとなった人種問題コメディ。
4人娘のうち3人がアラブ人、ユダヤ人、中国人の嫁に行ってしまった夫婦にとって、末娘はフランス人に嫁がせる最後のチャンス。
しかし、連れてきた相手はコートジボアール出身の黒人青年だったことから、家同士の対立にまで発展していく。
多種多様な人種にあふれているフランスらしい設定で、文化や意識の違いから生まれる笑いは面白いし、それらを乗り越えていく姿にはしみじみ感動した。
自分とは異なる考え方や生き方を、正論の名のもとに攻撃する輩が増えている昨今、他人を認め寛容になる方が人として素晴らしいということを、この映画は教えてくれている。
御年70歳のシャーロット・ランプリングが各賞を総なめにした、老夫婦の絆を描く人間ドラマ。
結婚する前の旦那がつきあっていた女性の遺体が、半世紀の時間を経て発見されたことから、夫婦の間に思わぬ亀裂が生まれていく。
死んでしまった過去の女に心をかき乱されていく老妻を、シャーロット・ランプリング、見事に演じきっていた。
原題の「45年」は、ふたりが夫婦として過ごしてきた年月のことだが、そんな長い歴史をもってしても、一度生まれた不信や不安、嫉妬や怒りはぬぐえないものなんだろうか。
結婚45周年パーティで描かれるラストは、婚姻期間3年のバツイチ男(46)には、予測も理解も到底できないものでした。
ペドロ・アルモドバルが絶賛したという、スペインの新星カルロス・ベルムト監督の長編デビュー作。
余命いくばくもない少女アリシアのために、日本のアニメキャラの高価な衣装を父親が買おうとしたところから、話は二転三転四転五転していく。
ポスターしか予備知識がなく、アニメ好きな女の子が主人公のコメディだと勝手に思い込んでいたのだが、全然違いましたな。
これは、静かなタランティーノとでも言うべき、先読み不可能なフィルム・ノワールだ。
127分もあったとは思えないほど時間がたつのがあっという間で、観終わったあともしばらく長山洋子の歌声が頭をめぐっていました。
「スポットライト」つながりで、新聞記者がらみの映画を観たくなり、ハワード・ホークス監督の名作DVDを引っ張り出してきた。
元記者のヒルディは、元上司&元夫のウォルターから最後の仕事を無理やり任せられるが、記者根性が抜けず事件に顔を突っ込んでいく。
スクリューボールコメディの名のとおり、展開もセリフも人の動きも速すぎて、ついていくの必死だった。
元妻に仕事をさせるために、ケイリー・グラント扮する編集長が次々と手を打つのだが、それがことごとく過激(ていうか犯罪)で、当時は笑えたんだろうけど、今観るとちょっと引くね。
それでも最後は丸く収まってしまうのだから、ベン・ヘクトの原作戯曲はやはりよくできていたのだろう。
この5本を加えると、今年観た映画は105本になった。
目標の300本まで、あと185本だ!
今回も、最近観た
- スポットライト 世紀のスクープ(2015)
- 最高の花婿(2014)
- さざなみ(2015)
- マジカル・ガール(2014)
- ヒズ・ガール・フライデー(1940)
(ネタバレはありません)
<劇場で鑑賞>
スポットライト 世紀のスクープ(2015)
カトリック教会の聖職者たちによる子供への性的虐待を暴いた、米ボストン・グローブ紙のスポットライトチームを描くジャーナリズム映画。
強大な権力に対して果敢に切り込んでいく彼らの記者魂には、素直に感動させられた。
地道な調査報道を、地味な演出と地味な役者たちで描いた、派手さの欠片もない映画だからこそ、説得力があるのだろう。
こういう映画に作品賞と脚本賞を授けたアカデミー賞を、あらためて見直した。
発表報道のぬるま湯に浸りきった記者クラブと、どうでもいい芸能ネタばかり追いかけるパパラッチ週刊誌は、この映画を観て一体どう思うのだろうか。
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最高の花婿(2014)
フランスで2014年最大のヒットとなった人種問題コメディ。
4人娘のうち3人がアラブ人、ユダヤ人、中国人の嫁に行ってしまった夫婦にとって、末娘はフランス人に嫁がせる最後のチャンス。
しかし、連れてきた相手はコートジボアール出身の黒人青年だったことから、家同士の対立にまで発展していく。
多種多様な人種にあふれているフランスらしい設定で、文化や意識の違いから生まれる笑いは面白いし、それらを乗り越えていく姿にはしみじみ感動した。
自分とは異なる考え方や生き方を、正論の名のもとに攻撃する輩が増えている昨今、他人を認め寛容になる方が人として素晴らしいということを、この映画は教えてくれている。
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さざなみ(2015)
御年70歳のシャーロット・ランプリングが各賞を総なめにした、老夫婦の絆を描く人間ドラマ。
結婚する前の旦那がつきあっていた女性の遺体が、半世紀の時間を経て発見されたことから、夫婦の間に思わぬ亀裂が生まれていく。
死んでしまった過去の女に心をかき乱されていく老妻を、シャーロット・ランプリング、見事に演じきっていた。
原題の「45年」は、ふたりが夫婦として過ごしてきた年月のことだが、そんな長い歴史をもってしても、一度生まれた不信や不安、嫉妬や怒りはぬぐえないものなんだろうか。
結婚45周年パーティで描かれるラストは、婚姻期間3年のバツイチ男(46)には、予測も理解も到底できないものでした。
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マジカル・ガール(2014)
ペドロ・アルモドバルが絶賛したという、スペインの新星カルロス・ベルムト監督の長編デビュー作。
余命いくばくもない少女アリシアのために、日本のアニメキャラの高価な衣装を父親が買おうとしたところから、話は二転三転四転五転していく。
ポスターしか予備知識がなく、アニメ好きな女の子が主人公のコメディだと勝手に思い込んでいたのだが、全然違いましたな。
これは、静かなタランティーノとでも言うべき、先読み不可能なフィルム・ノワールだ。
127分もあったとは思えないほど時間がたつのがあっという間で、観終わったあともしばらく長山洋子の歌声が頭をめぐっていました。
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<自宅で鑑賞>
ヒズ・ガール・フライデー(1940)
「スポットライト」つながりで、新聞記者がらみの映画を観たくなり、ハワード・ホークス監督の名作DVDを引っ張り出してきた。
元記者のヒルディは、元上司&元夫のウォルターから最後の仕事を無理やり任せられるが、記者根性が抜けず事件に顔を突っ込んでいく。
スクリューボールコメディの名のとおり、展開もセリフも人の動きも速すぎて、ついていくの必死だった。
元妻に仕事をさせるために、ケイリー・グラント扮する編集長が次々と手を打つのだが、それがことごとく過激(ていうか犯罪)で、当時は笑えたんだろうけど、今観るとちょっと引くね。
それでも最後は丸く収まってしまうのだから、ベン・ヘクトの原作戯曲はやはりよくできていたのだろう。
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この5本を加えると、今年観た映画は105本になった。
目標の300本まで、あと185本だ!
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