(「速く読むべきか遅く読むべきか…それが問題だ」の続き)


読書のスピードアップを果たすべく、昨年末、関連する本を3冊読んだ。

昨日に引き続き、今日はそのうちの一冊を取り上げたい。



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2018012601


今日取り上げるのは、2001年に発刊された「ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法」で、著者は文芸評論家の福田和也氏。

年間で100冊も読めない私にすれば、月100冊読むなんて、ちょっと何言ってるかわからない。

書く方も、月に原稿用紙300枚書くということは、一日あたりでは10枚だ。

毎日ひと記事書くのでさえ、ひいこら言ってひねり出している私には、まったくもって想像できないわ。



圧倒的な量をこなす秘訣を伝授してもらおうと思い、本書を手に取ったのだが、読み始めてすぐにあきらめた。

著者の読書に対するスタンスに、違和感があったから。

本を効率的に読むためには、本を読む目的をはっきりさせる必要があるというのだ。

あなたが、何を狙いとして、その本に対するのか、ということをはっきり把握していなければなりません。
その目的が、明確になって初めて、その目的を実現するにあたって、最小の時間と労力と予算ですませるにはどうすればいいのか、という「効率」に関する問いかけが、意味をもつのです。
(P30)


さらには、読む本を選ぶというところから、効率的な読書は始まっているという。

読む時間がいくら短縮できても、役に立たない本を読んでいたのではなにもならない。その時間はほぼ完全な無駄になってしまう。
逆に、多少読むのに手こずったとしても、自分に役立つ本に費やすのであれば、それは有益だということになります。
ですから、本の選び方は、読書の効率を考える上では、とても大事なのです。
(P32-33)


筆者は、毎月大量の原稿をこなすために、大量の情報のインプットとアウトプットをしなければならない。

最短時間で本を読んで情報処理するためには、その目的をあらかじめ明確にする必要があるし、役に立たない本に時間をかけているヒマなんてないのだ。

言っていることは、きわめて正しい。

でも、私にはまねできないし、したいとも思わないな。

そんな読書、楽しくないでしょ?


昨日の記事でも書いたが、私はただ単に面白い本を読んで、読書する快楽を味わいたいだけなのだ。

読む目的を明確にする必要はないし、役に立つかどうかなんて重要じゃない。

作者の想像した世界でただただ遊ばせてもらいたい読者にとっては、まったく無縁の読書法であった。



一方、なんちゃってセミリタブロガーとして、書く方法で参考になる部分がいくつかあった。

途中で書けなくなってしまった時の対処法については、こう書いてある。

一つは、とにかく書く前に、しっかりと見通しを立てておくこと。自分が何を書くのかという目的と、使う資料やメモの準備、そして書くべき文章の形式などについて、できるだけつめておく。
もう一つは、(中略)友人や仲間に話を聞いてもらうことですね。(中略)話すことによって、自分のやっていることの意味が、客観的な視点から再認識できます。
ただ、やはり、書き抜くという信念というか、確信が一番大事だと思います。(中略)一行、一行前に進んで行く。そうやって書いていくことで、自分自身も進んでいるのだ、と信じることです。
(P185-186)

最終的には、メンタルの問題ということか。

確かに、最後まで書き上げるために必要なのは、自分との闘いに勝つ信念なのかもしれない。



読書法よりも、執筆法に多くページを割いている本書。

日々の更新に行き詰っているブロガーには、役に立つかもしれません。


→→→「速読は無意味だ!…だがしかし…」へ続く。


ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法
ひと月百冊読み、三百枚書く私の方法福田 和也

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