私が読んだ本をレビューする記事の第15弾。

今回も、最近読んだ の5冊を紹介したい。

(ネタバレはありません)

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ブイヨンの気持ち。/糸井重里(2009)


「ほぼ日刊イトイ新聞」に掲載された著者の愛犬ブイヨンの写真をまとめた一冊。

ジャックラッセルテリアが見せるさまざまな表情は、犬好きにはたまらないはず。

ブイヨンと著者だけでなく、奥さんの樋口可南子も顔をのぞかせていて、糸井家のふんわりした雰囲気も垣間見える。

しかし私はこの本を読んで、自分は圧倒的にねこ派であることに、改めて気づかされた。

ねこだったらどんな顔かたちでも愛する自信はあるけど、ブイヨンにはそこまでの感情が浮かばなかったのでね。

ブイヨンの気持ち。 (ほぼ日ブックス)
ブイヨンの気持ち。 (ほぼ日ブックス)糸井重里,ほぼ日刊イトイ新聞,長野ともこ

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64 ロクヨン/横山秀夫(2012)


「このミス」国内編の第1位に輝き、その後ドラマにも映画にもなった警察小説の金字塔。

記者クラブとの確執に懊悩する元刑事の広報官・三上は、自分が関わった誘拐事件、通称「64」に隠された秘密を知り、D県警の内部抗争に自らを投じていく。

先に映画を観て、ネタはわかっていたので、謎に対する丁寧な伏線の張り方と、よく練りこまれた構成の妙に感心した。

三上の葛藤は映画の佐藤浩市以上に深く、感情ほとばしる文章の熱気にあてられて、荒れ狂う騒動の最中に一緒に放り込まれたような気がした。

映画が原作に忠実だったことはわかったのだが、画になると大げさに感じてしまったので、こういうのは頭の中で想像するのがいいという事実を、改めて認識した次第。

合本 64(ロクヨン)【文春e-Books】
合本 64(ロクヨン)【文春e-Books】横山秀夫

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弁護士の血/スティーヴ・キャヴァナー(2015)


昨年の「このミス」海外編で8位となった、北アイルランドの新鋭作家によるリーガルエンタテインメント。

ロシアンマフィアに娘を人質に取られた弁護士は、とんでもない要求をされながらも、窮地を脱するべく奮闘する。

法廷シーンもたっぷりあって、裁判の面白さも満喫できるが、本書の魅力はそれにとどまらない。

愛する娘を助けるために、知力・体力に加えて特殊な人脈もフル活用して、強大な敵に反撃を試みるのだ。

スリリングな見せ場も多く、ミステリーとしての価値も一級品。ぜひとも映画化してほしい一冊だ。

弁護士の血 (ハヤカワ・ミステリ文庫)
弁護士の血 (ハヤカワ・ミステリ文庫)スティーヴ キャヴァナー,横山 啓明

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億男/川村元気(2014)


3億円の宝くじに当選した男が、「お金と幸せの答え」を求めて歩く姿を描いた、「せかねこ」著者の小説第2弾。

大金について相談した親友に3億円を持ち逃げされた図書館司書の一男は、親友を知る者をひとりずつたずねていく。

そこで語られるお金トークや、偉人たちの金言に触れながら、「お金があればしあわせになれるのか」「お金があっても買えないものは何か」について一緒に考えることになる。

その答えに意外性はなかったし、誰もが興味を持つテーマを取り上げたことにあざとさを感じないでもない。

でも、軽いタッチの文章は一気に読めて面白かったので、少なくとも3億円当たった人には必読の書だろう。

億男
億男川村元気

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七つの会議/池井戸潤(2012)


タイトルどおり、7つのさまざま会議を通じて、どんな会社にも起こりうるクライシスを描いた連作短編集。

やる気のない窓際係長が、有能な若手課長をパワハラで訴えたことから、物語は始まる。

しかし、主役の異なる話を読み進むうちに、この会社に隠されたある秘密が明らかになっていく。

巨悪をぎゃふんと言わせるいつもの池井戸節とは毛色が違うので、読み終わってもさほど爽快感は得られない。

でも、会社勤めをしている人、したことのある人なら、老若男女を問わず身につまされそうな、ほろ苦い正義感にあふれた秀作だった。

七つの会議
七つの会議池井戸潤

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この5冊を加えると、今年読んだ本は56冊。

目標の100冊まで、あと44冊だ!

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