中島公園に接して、北海道を代表する作家、渡辺淳一の文学館がある。

今日はそこで朗読会が開催されたので、行ってみた。

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1月の演劇鑑賞を勧めてくれた元同僚は、自分でも朗読会を主催する才女。

その人から、今日の朗読会を案内されたのだ。

彼女は仕事で来られなかったが、興味があったので、一人でのぞいてみた。


観客は50人ほどで、イベントスペースはイスが足りなくなるくらいの盛況ぶり。

平日の午後だから、やっぱりお年寄りがほとんどだね。

しかも、顔見知り同士が多く、単独参加の私はちょっと肩身が狭かったかな。



朗読会では、3人の朗読者が、それぞれ1編ずつ朗読を披露。

1本目は、「犬子むかし」。

いわゆる「花咲か爺」のお話だ。

爺さんが灰を蒔く場面では、立ち上がって紙吹雪を散らしていた。

朗読って、朗読だけじゃなくてもいいんだね。


2本目は、「屋敷神との対決」(作:岡田誠三)。

ここでの“屋敷神”とは、家の神、つまり奥さんのこと。

定年を迎えた著者が、奥さんと向き合うことになって考えたことを書いたエッセイだ。

定年後も会社に残るかどうかで迷うなんて、セミリタイアした自分には考えられない話だが、内容はともかく、朗読者の井上修一さんの語り口には、グーっと引き込まれてしまった。

登場人物の声色を、微妙に変えてるのだ。

女性の声なんて、ちょっと高めで、本当にうまい。

朗読の奥深さを感じることができた。


3本目は、「一会の雪」(作:佐江衆一)。

江戸時代、行き倒れて死んだ女の遺志を継いで、茶屋の女将が、女の昔の男を訪ねる話。

女将の心情があっちに揺れこっちに揺れする様子が、すんなりと心に入ってくる朗読だった。

最後のあたりでBGMを入れたりして、こういう演出もできるのかと感心した。



3人ともそれなりのお年に見えたけど、声がしっかりしていて、味があった。

つっかえる事もほとんどなく、ちょうどいいスピードで話してくれるので、とても聴きやすい。

眼を閉じていると、瞼の裏に情景がありありと浮かぶ。

語り部ががうまいと、想像もしやすくなるようだ。



札幌は、朗読会が盛んな街なんだって。

今日も、今後予定されているイベントのチラシを、たくさんもらった。

朗読会が面白いことはよくわかったので、また参加してみようかな。


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渡辺知明

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