Worlds end ～セミリタイアな日々～

口開けは西濃運輸のカンガルー便。

届けられたのは、ネットで注文したポールハンガーだ。


同時到着はヤマト運輸のクロネコ宅急便。

会社で一緒に働いていた人からの、義理堅いチョコレートだ。


午後になると、郵便局から荷物と書留が別々に届いた。

荷物はネット注文の詰替コーヒー、書留は銀行のキャッシュカードだった。



札幌生活が１ヶ月を超えたが、ほとんどの荷物を一回目の配達で受け取っている。

業者から見たら、超優良在宅者なんじゃないだろうか。

「こいつ、いつも家にいるけど何してんだ？」と、思われてるかもしれないが。


サラリーマン時代は、今とはまったく逆だった。

帰宅すると、郵便受けに不在通知が入っていて、こちらから連絡して配達日と時間を指定していた。

当日の再配達は、依頼時間のタイムリミットを過ぎていて、たいてい無理。

平日の受取りが難しいので、大体その週の土曜日の午前中になっていた。

前に住んでいたアパートは、エレベーターもなかったので、配達人にとってはブラックリストに載せたい受取人だっただろう。

再配達の荷物を受け取る度に、「すみません」と「ご苦労さまです」を心を込めて言うよう、心がけていた。


私は独身なので、こうなってしまうのは仕方ないけど、最近は共働きが増えてきて、日中不在の方が多いんじゃないだろうか。

こういう世帯は、今後増える一方だろう。

大変な仕事だわ。



先月、こんな記事を読んだ。

佐川が2年連続パンクの可能性　宅配便の仕組み崩れる凶兆か（NEWSポストセブン 2015.1.23）

業界2位の佐川が、すでにこんなことになっている。

まさに、危機的状況だ。


佐川は、トラックドライバー不足対策として、主婦をパートで採用して自宅周辺の宅配を任せると打ち出した。

主婦の宅配パート１万人採用へ　佐川急便、空き時間を活用（共同通信 2014.6.19）

これからは、「佐川男子」ならぬ「佐川おばさん」が来るようになるのだろうか。


また最近は、JRの貨物列車も輸送コストを下げる方法として、見直されているらしい。

物流崩壊の危機？経済全体に大打撃も　深刻なドライバー不足、救世主に浮上の貨物列車（Business Journal 2015.2.13）

ただし、新幹線の整備が進むと、貨物列車のコストは上がる可能性が高くなるらしい。

それは大変だ。

北海道新幹線ができる！なんて、喜んでいる場合じゃないのか。



ネットでの買い物が増加する昨今、流通コストが上がるのは、セミリタイアした自分としてはちょっと困る。

注文したらすぐに届く便利さが後退するのも、ちょっとイヤだ。

でも、そんなこと言ってられなくなるのかな。


私にできるのは、業者の負担を少しでも減らしてあげることぐらいだ。

荷物はできるだけ最初の配達で受け取る。

セミリタイア者ができる、ささやかな社会貢献である。

週刊ダイヤモンド2014年7月5日号[雑誌]特集1 物流ビジネス大異変/佐川男子、クロネコ男子が悲鳴! /運べない、運ばない! 宅配業者の反乱/送料無料・即日配達が大ピンチ! /中元商戦で悪夢再来! ?業界6万社に募る焦燥感/ヤマト、佐川、日本郵便、 中小 仁義なき戦い/巨額マネーが流れ込む物流REITの全容/宅配業者も恐れるセブン自社物流の凄み /スタバ出身外国人がすかいらーく改革断行/特集2 100年もたない年金/野村證券 現場が戸惑う〝草食系営業〟の成否/武田 不正疑惑「シロ判定」で遠のく信頼回復/勝者GEも痛み分けのアルストム争奪戦 ダイヤモンド社 Amazonで詳しく見る